プレゼン資料作成で必要なマインド②

より実践的なプレゼンTIPS

前回に引き続き、「プレゼン資料作成で必要なマインド」のお話をしたいと思います。

総論に関しては概ね説明いたしましたので、今回は、より実践的なプレゼン、脱初心者的TIPSをご紹介したいと思います。

3.文字と言葉の棲み分けを意識する

speech01

こちらでもご紹介しました通り、プレゼン資料を作成する中で、「実際のプレゼンのイメージ」を十分描く事が大変重要です。どのような“空気感”で、どの様な“間”をとったり、起承転結のリズム感をどう持ってくるか…etc。それらのイメージを以て、いざ資料を作り出すのですが、ここで 「資料に書き込む事」 と「スピーチで話す事」の棲み分けをしっかりする、ということについて書いてみたいと思います。

具体的には、2つの要素「インクの使用量を抑えた新しいプリンター」と「御社のコスト削減に貢献します!」があったとします。(この2つは何でもいいです)そして、資料作成前のブレストで上記の両方が頭に浮かんだ、とします。こういうケースでは往々にして、両方のフレーズを資料に書き込み、同じ内容を淡々と読み上げる、という流れになりがちかと思います。

speech_slide

しかし、実は聞き手からすると、この流れ、皆さんが考えるほどインパクトはありません。なぜなら資料が配布された時、或いは、スライドがスクリーンに映し出された時に、もう既に目に入っており、斬新さやサプライズ要素を失っているからです。具体的な数字や(30%コストカット等)やエビデンスが謳えれば別なのですが、実際はそこまででもないという場合が大半ですよね。

こちらでもご紹介した通り、プレゼンは紙芝居の様なものです。紙芝居や映画では「ほうほう、それでそれで?」と次の展開での聞き手の興味や好奇心を煽る手法が多く用いられます。テレビではCMに入る前に、「この後、予想だにしないことが!!」とVTRにモザイクをかけたりします。

ところが、この2つの要素を併記してしまうと、つまるところネタバレを意味し、「それでそれで?」が「わかった、で次は?」となってしまいます。これを一度のプレゼンで何度も繰り返してしまうと、いつの間にかあなたは、クライアントにとって「提案してくれる」魅力的なプレゼンターから、「話を聞いてあげている」業者といった様に、立場が風下へと置かれてしまう、、、という事がしばしばあります。

それを避けるためにも、聞き手の思考・咀嚼スピードに考慮した「文字と言葉の棲み分け」が必要になるという訳です。同時に、より良いプレゼンにとって効果的なテクニックとなります。所々で会場の雰囲気や相手の顔・目を見て話す“要素”を事前に割り振って棲み分けをしておき、インパクトを与える瞬間のイメージトレーニングをしておくと良いでしょう。

3-2.ビジネスプレゼンにおけるアニメーション

speech_animation

上記3の様な非ネタバレ的手法をどの様に実現しようか、と考えてまず頭に浮かぶのがアニメーションです。

アニメーションは効果的に使えば良い資料作成の一助となるのですが、ビジネスプレゼンではあまり好まれていない様に感じますし、私も特にオーダーがない場合は使用しません。初心者の方にありがちな、やたらと不要な動きを付けたスライドが世間的に不評、という共通認識があるからだと思います。しかし全てがダメ、というわけでもありません。短めの「フェード」と「ワイプ」くらいは効果的に配置すれば、プレゼンにアクセントが付き、聞き手の興味を引きつける事に一役買います。

3-3.改ページをうまく使う

アニメーション以外にも改ページを上手く使う手法があります。ネタバレ防止とインパクト付与の為に、一旦スピーチで惹きつけ、改ページをし、次のページで「バーン!」と打ち出す手法です。あまり多用はできませんし、メインテーマ以外の取るに足らない事でこれをやると、少し場違いなケースも出てくるので、クライアントやプレゼン資料のトンマナに合わせて調整が必要です。

3-4.1ページに入れる要素は少なめに

speech_simple

また、皆さんはこういう経験はありませんか?
1~3ページまではいい感じで要素が詰まっているけど、4ページ目だけ文字がスカスカで何かいれないと寂しい、という様なケースです。
これに関してはまた別途お話したいと思いますが、普段から1ページの要素を多めに配置していると、このアンバランスさから上記3-3の「改ページ」手法が取り辛くなりますので、その点も予め考慮すると、やはりプレゼンはシンプルなものが良い、と個人的には思います。

まとめ

今回はやや長めの曖昧なテーマとなりましたが、まとめると「プレゼン資料に書き込む文字と実際に話す言葉の棲み分けを意識」した資料作りを心がけ、本番での聞き手の興味・インパクトの付与を意識したプレゼン資料づくりを心がけると、良いプレゼンしようができると思います。

それでは、また。

関連記事一覧